折り畳みリカンベントとして気になってはいたのですが、誰も(日本人が)買おうとしない(少なくともWEBで公開してくれない)謎のリカンベント。azub origami。HC WORKSさん経由で買ってみました。
写真は初通勤の様子。パニアバッグがないからキャラダイスつけてみたんですが、う~ん。可愛いですね。
まあ英語が出来ない身分としては購入前は外人が乗ってる写真やら動画だけ見て判断するわけですが、車体が小さく見えてたんですね。カワイイ系、コンフォートな、ゆっくりまったりバイクだろうと思っていました。しかし実際は…
ところがどっこい、実物はでかい。かなりまっとうなリジッドフレームのリカンベントバイクです。乗ってみると前後406なのを忘れそうになるほど安定感がある。ホイールベースがmistralだと1100mmぐらいなところorigamiは1170mmぐらいです。(ちなみにraptobikeは1250mmぐらい)シフトワイヤは2100mmでギリギリでした。カットしてません。
さてフレームセットで20万円+飛行機代で購入したため、素人がシコシコ組んでみました。そのときの不満点。
フロントフォークがエンド幅100mmよりちと余ってないかい?(ちゃんと締めれば問題はない)おいおい大丈夫かい?シュコダもこんな感じなのかい?
まあ鉄ちんフォークなんかすぐにディスクブレーキ対応カーボンフォークに交換すんだけどね。
シールの貼りが雑で一部「むにょ」となってます。これはやっぱり東欧クオリティ?
まあここまでは走りに関係ないけど…
一番「なんだよー」と思ったのはトップギアだとチェーンステー擦っちゃうじゃん!ということ。しょうがないのでチェーンチューブを上にやったり央に寄せたりしてましたがそうなるとやっぱりチェーンチューブ式リカンベントの弱点が。踏みが重い。
「どうしようかなあ」と悩みつつ走っていると「まあいいかあ」という気分になってきました。そもそもトップギアで停車することはないしトップギアでチェーンが「だるーん」となってステーに当たりそうな場面って長い下り坂ぐらいかな?(ガタガタ揺れてチェーンがステーにばしばし当たりそうではありますが、まあゴシゴシ擦ることはない)ステーにプロテクターシールは(一応、透明の薄いやつが)ついてるし、最近は(諦めて)ほっといてます。この件は今後の報告事項としましょう。
とにかく、実際に乗ってみました。
前述の通り全体的に見てロング・ツーリングに十分対応しそうな造りの良さを感じます。折り畳みリカンベントで、これはでかい。正直デブが「ふんぬ!」と踏み込んだらば折り畳み機構のどこかが「ズルっ」と滑ったり「ボコン」と下がったりするのが怖かったのですが…
シートとフレームの固定部分。私は素材とか表面処理のことは分かりませんが、見て触った感じで分かります。「支那製品とは違う」ガッツリ固定されております。結構踏んでもビクともしません。また(若い頃ムチャをして「カーボン=加工しにくい、適当に扱うとすぐに壊れる、なにが丈夫じゃ、ウソつくな」のイメージがある)カーボン嫌いの私はFRPシートを選択したのですがシートとの接点はゴム。それが4点です。2012年かな?発売されて私が購入を躊躇していた「折り畳みだからシートとか不安定じゃないの?」という不安は全く払拭されました。
さらに実物が届くまで「折り畳みの時シートは取り外すのか?つけたままでOKなのか?」が不明で悩んでましたが真相は「つけたままでOK」う~ん。これは折り畳み作業がいろいろアレンジできて楽しいですよ。シートに頭載せてブレイクダンスを踊ってしまいたい気分です。
シートの前後を調整する部分のほうもしっかりしています。さっきのazubのロゴシールの雑さに比べて、レバーは高級感があり、耐久性もありそうな部品です。最初の試し乗りでは登坂途中の信号で急発進しようとして「ズルっ」となったのでガッツリ締めておくことにしました。このあたりは実際に乗った感触でやるしかありませんが個人的には「シールなんて実はどうでもよくて、これは質実剛健系イケてる感じ?」がします。
気になる重さですが初代やよい号(タルタルーガF)から取り外したDeore中心のパーツを適当につけた状態で14kgでした。下手したらそこそこ軽量化にいそしんだRaptobikeより軽いです。勿論、荷物(5kg以上だろうなあ)を積んだら男性が輪行できる限界に近い重さですが…
折り畳んだ大きさは「まあ電車内に持ち込んでも無言で許される」レベル。タテヨコはそこそこ小さいけれど、シートがある分奥行きがでかいです。しかしRaptobikeなんかに比べたら今後輪行が楽になりますね。
そうして、私にリカンベントの面白さを最初に教えてくれたタルタルーガF、初代やよい号は引退です。ありがとう。