まだブルベじゃなかったランドネきたかん400kmにリカンベントraptobikeで初参加してはや2年。そもそも私が「ブルベ」という単語を初めて目にしたのはSR400のボアアップを検索してて「SR600」という単語を目にしたから。興味ある人はSR600で検索してみい。
そんなこんなで3回目(勝手に走った試走を含めたら4回目)のランドネきたかん。今回は人生初のSRがかかっているので前回の伊豆高原300みたいないい旅夢気分はなし。つまらんブルベにする所存。
こんなにいい天気なのに、この後の天気が(特にスマホ用GPVが超便利)雷雨になることはこの場にいる全員認識済み。考えてみればスゴイ。やっぱり21世紀はスゴイ。
前半は極めて(略
さて前半は順調すぎてあまり書くことがない…訳ではないのですがその順調さに貢献したeTrex20xjの話。無料の日本詳細地形図2500/25000に目がくらんで購入直後にインスコして激重になったのですが、伊豆高原300のあと閃いた。「そうだ!フルリセットしてみたらどうだろう?」結果は大正解。遅いには遅いけど動作がまあまあ速くなりました。
ちなみにフルリセットの手順はSPAが「garminロゴが表示されたら電源ボタンだけ素早く離してクリックスティックとメニューボタンは押したままのほうがフルリセットだと認識されるっぽい」と教えてくれるまで何度も3ボタンを同時に離して失敗してました。
今年のランドネきたかんは分かりやすい広めの道、利根川CRとかCRの利用など、初心者向けコースでした(もちろん初心者も苦しめ。という意味)。
おお、SRを狙っている私には吉兆ですな。SPかも知れないけど。そういえば伊豆高原300でも赤いSRを見ました。ん?ということは雨の凶兆!?
雨のブルベは二度目なのに寒さ対策は未だならず。
高崎山の中腹のPCでついに雨が降り出しました。
「どうする?」
前回伊豆高原300の反省からFunkier Lightweight Waterproof Jacket SS16を持ってきてました。それとシューズカバーは雨が降っているときだけ装着。他にメリノウールの靴下、シマノのウインドストッパーインサレーテッドグローブ。装備は万全(のつもり)。
「俺は行くわ」
他のみんなよりちょっと早めにコンビニを出ると…
今回の雨はあんまり大したことなく、すぐやんで虹が現れました。
「よし、赤城山と雨をクリア。このまま筑波山登ればあとは茂木だけだ」
いい旅夢気分を捨てた自分には楽勝のはず。なのに寒さが抜けない。なぜだろう。前述のWaterproof Jacketの下にはEndura FS260 Pro Jetstream III ジャージ、ユニクロのULダウンベスト、サイトウインポートの薄手ジャージ、ブレスサーモ、ミレのドライナミック。おかしい、おかしい。と寒さに震えながら走っていると今度は今までに感じたことのない眠気が。これは困る。
寒い時の睡魔が一番始末が悪い。なんとかしなくては。大洗の最終PCでどうにかしよう。ところがここでも異変が。ランドネきたかん名物と言えば大洗のファミマの駐車場でごろ寝してるブルベリストなのに、今回誰一人として駐車場で横になろうとしません。駐車場はうっすら湿り気はあるけど横になれない状態ではないのに。多分、皆この寒さでここで寝たら下手すると凍結したまま大洗の市場に出荷されてしまう!いやホント、それほど寒い。
前回大活躍したAQF-100WBJは深夜2時過ぎで9~10℃あたり。「ウーム」…気温自体はそんなに寒くない。考えられることと言えば、夜になってから何度も出会った濃霧。特にここから水戸~茂木にかけては、それこそ経験したことのないほど濃霧だったこと(地元民に言わせると、まあ、これぐらいはよくあるらしい)。サングラスは水滴が育って全く役に立たず、走っているとバックミラーのような突起物に霧が当たって水がポタポタ流れるほど。今回感じた寒さはこの空気中の水のせいなんじゃないかなあ。
とにかく、しょうがないのでみんな最終PCから数キロ走ったミニストップなどのイートインなどを見つけて休憩(仮睡眠)を取っているのが見えました。俺もそうしようかな~と思いつつ、水戸を超えたあたり、誰も居ない街中の信号がかなり手前で赤になるのが分かったのでダッシュで交差点をクリアするのを諦めて、普通はガードレールに手を添えて休むところを、今回はよっかかりやすい壁があったので肩を壁に押し付けてリカンベントの車体ごとよっかかりました。要するに疲れてしかも深夜で誰もいないので、横着して面倒な動作を省略したんですな。
「ふう…」
と!(CV:鉄腕ダッシュのあの人)気が付いた「アレ?なんかこのまま意識飛ばせそう」
秘技!リカンベントで瞬間意識飛ばし!!
リカンベントに乗ったまま、スタンドをつかわず壁に車体重をかけ、クリートを外して脚を伸ばし、ヘルメット越しに壁の反作用を感じつつ…全身の力をすっと抜く…遠のく意識の流れるままに…「フワッ!」これはスゴイ!攻殻機動隊みたい!意識が飛んだのを確実に感じる。時間にしてホンの5秒、いや30秒?3分はかかってないはず。霧のなか赤信号が青になり、また赤になるのを確認したから。
なんとこの技で瞬間的な強い眠気の発生はほぼなくなってしまいました。最終PCでエスタロンモカを2錠飲んだこともあるけど、これはすごい!こんなに簡単に眠気が取れるとは…この技はリカンベントの利点としていいのでしょうか?
だんだんと空が明るくなってくれば寒さもなくなり眠気も起こりません。あとは黙々と茂木から宇都宮へのリカには苦手なアップダウンを我慢走行するだけ。ここまで温存していたshotzを4本惜しげもなく投資。さらにエスタロンモカ2錠追加。
そうして午前8時ちょい前。サイピクでにぎわっているろまんちっく村に到着。すると7時スタートの東回り組と思われるリカンベントが帰っていく(と思われる)ところに出遇い思わず手を振りました。さらにHiroさんが声をかけてくれました。
ありがとうazub origamiやよい号。
ついにSRです!
…長かったです。検索でSR600を知ってから、「ろんぐらいだぁす!」で亜美ちゃんより先にSR取るぞと決めて、「ランドネきたかん」という自治体主催のイベントなので警戒心が薄れて参加して、はや幾年。ついに私も念願のSRを経験しました。これもAJ宇都宮という変な…いや有難い集団のお陰です。ありがとうございました。しかし今回のランドネきたかん、思い出すだけで寒い。眠い。そして濃霧のなか、遠のく意識。…