2025年3月8日に山口県岩国市周東町通化寺窯で24時間本焼き祭りやってたよ。

3月8日(土)朝9時スタート。呼ばれてお神酒を飲まされもう帰れません。

風は冷たいけどかまどの入口に吹き込んでくるし今回は松の木一本まるごと手に入ったらしくガンガン燃える。「このあと横焚きがあるけど奥のほうをあっためて」とのことで重点的に窯の口の右側を燃やす。

いい風がじゃんじゃん吹き込んで来てるな~と思ったら空気口にフタの指令が。燃えすぎるのかなんなのか我々研修生には不明。

今回ビックリしたのは食料がメチャクチャ多かったこと。ゆうたくんのお父さん(フランス人)が追加でブリオッシュ作ってくれてるし。正直、環境省や国連を出入りしてろくでもない外人を多数経験したネトウヨとしてはこんなに働き者のフランス人がいらっしゃることに驚きを隠せない。

後継者不足なんだからこんなに飲まないよ。

差し入れにはホウレンソウとのびるも(先生が自分で取ったのだから差し入れじゃないか)。とりまこのホウレンソウがまず東京では食えない新鮮さで美味かった。

お昼で300℃まで上昇。五郎丸さんが仕留めたしし肉の豚汁と大量の食糧の豪華な昼食。漬物に果物、デザートもある。ここは本当に21世紀の地球なんだろうか。ワインが欲しくなる。

午後2時ごろ横焚きの蓋を閉める。温度は530℃ぐらい。

ほんとに今回松の木が良く燃えて温度を上げるのが楽。結局こんなに使うのか?と思ってた丸まる一本分使ってた。

プリンの差し入れ。今回は本当に差し入れが多い。

777GET。このあとゆうたくんのおとうさんがラッキー7、888、999とゾロ目を撮影しようとして失敗し笑われる。もちろんちょこまかと働いているからだ。我々は良く分からないので働きたくても働けない。この時夕方の16時半過ぎ。

素焼きならゴールの800℃を超えたあたりで蒸気穴にフタ。ついでにゆうたくん機体の新兵器第2温度計をつけるのだが以後コレが全く役にたたず低い温度ばかり表示していた。しかしながら、お師匠様は「温度計なんかに頼っていてはダメ」世代なので第2温度計のお許しが出ただけでも通化寺窯はゆうたくんに世代交代したのだと思わしめる歴史的なシーンである。

800℃を超えフタが閉まったら登り窯は1200℃を目指して本格的に還元の煙をまき散らす爆走列車と化す。朝9時から作業しててこの夕方18時頃の辺りが暗くなって窯の火がまぶしく感じられたころから「はじまったな…」感が強い。

還元がはじまって気合が入ったころふたたび多量の差し入れがふるまわれる。

正直、そんなに身体を動かしていないので薪ストーブであっためられたパイプ椅子に乗ってる煤とケイ素の粉まみれなはずの猪肉豚汁だけで十分なのだが…しかし実をいうと私、ジビエ系が美味いと感じたのは今日がはじめてw白身は豚肉ぽいのだけど赤身は鍛えられてるのか牛?っぽい。

お師匠様が温度計なくても登り窯を扱えるのは煙、火、そしてこのテストピースの様子が分かればよろしいとの由。

で、ゆうたくんとお師匠様の影。どうも芳しくない様子。どうやら松の木の天然着火剤ドーピングパワーですごく順調に温度が上がったせいで時間が足りてないらしい。ここからいままで素人が温度計の数値だけ見て「はやく終わりそうね♪」と余裕ぶっこいていた期待を打ち砕くお師匠様の号令が響き始める。「このまま(1030℃キープで)1時間!」ぐええ

テストピース2個目。う~ん。で、誰ですかこの坊主頭の若人。いつの間にか来ていつの間にか去っていく来客も多くお祭りみたいで楽しい。このとき時刻は21時半をまわっている。

3個目のテストピース。う~ん。風の谷で菌糸を見つけた風なおじじたち。

22時55分。いよいよ薪窯の花形、横焚きの窓が開けられる。

11時7分、焚口にフタがぶら下げられる。

横焚きのなにが緊張するかって投げ込む薪のすぐそばに1000℃の作品が鎮座してるから。さすがに関係者しか許してもらえないのだ。野次馬の居る中、花形である。

早々に上限の1200℃に達して戸惑う面々。午前1時。前回は午前3時ごろだったのに。テストピースが良い状態になるまで続けるしかない。

お師匠様と違って終わりが見えない我々が拷問横焚きを1時間ほど続けるとやっとこさテストピースの様子が良くなってきたようだ。

ああよかった。と思ってると第1窯の横焚き窓にフタをして…

第2窯の横焚きが始まる。しかもとっくに600℃を示す煤切れが起きている中第2温度計は400℃とかいう数字を叩き出していて自分にとっては「いつ終わるんだ!」。この後第2温度計はしめやかにスイッチを切られるw

時刻は午前3時すぎ。「先生第2窯は温度計なしにいつまでやればいいんですか?」思わず聞く私。「後ろの煙道を見てみなさい」「真っ黒です」「あそこから火が噴けばOK」「ええ…」「まああと4時間ぐらいかな」マジか…

駐車場の車が凍ってる寒さのなか横焚きが続く。あまりの寒さにワシは手の空いたとき通化寺手前の道を5往復ジョギングした。そのぐらい寒い。

煙道が明るくなり火の粉がでてきた。奥のテストピースは良い感じに。そういえば横焚き口の奥のほうを重点的に焼いてたっけ。あ~よかったよかった。お師匠様「横焚き口のテストピースがまだまだだなあ。みなさん手前に集中して投げなさい。あと1時間はかかるね」え~

やけくそな午前4時。

文字通り火を噴く横焚き口側の煙道。わし「さすがにこれなら」お師匠様も微笑み「よし、いいぞいいぞw」結局5時までかかりました。

最後にフタをして割れ目にもモルタルみたいなのを詰めて保温してるんでしょうね多分寝ぼけているから良く分からないw

後片付けしてたらカレーが出てきて「?」となっていたらどうやらスポンサーが広島の八丁堀のカレーNANAさんの人を呼んでたみたい。「誰この人?は?カレー?美味ッ!」となったけどふらふらなのでよく覚えていない。食ったらスグ帰った。

結局、20時間ぶっ続け。自転車で言えば300kmブルベ。朝6時で終了してやはり松の木があるとすごい。3時間も短縮できたとのことでした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.